
短歌の「連作」ってなに?
どんな意味なの?
こんな疑問を解決します。
連作とは
本来短歌は一首でも完結できる表現方法です。
ですが連作とは読んで字のごとく「短歌を複数つなげてひとつの作品」にすることをさします。短歌賞への応募などは連作で募集をかけるものも数多くあります。
連作は何首使うか決まりはありません。ただ短歌賞の場合は「三十首」や「五十首」の場合が多いです。
連作におけるタイトル
連作には自分で「タイトル」をつけます。
このタイトルが最初に来ることにより歌の印象を左右します。
仮に同じ歌を並べたとしてもタイトルにより寂しさを強調できたり喜びを強調できたりもします。その点を意識しながらタイトルをつけるとよいでしょう。
連作のなかの短歌
連作ではない一首で完結する歌はそれだけでシーンや感情を伝える必要があります。
ですが連作は前後の歌と合わせることで意味を持つ歌も使用できます。

上記連作の二首目の「見ていた」は一首目の「桜並木」にも二首目の「卒業の文字」にもかかっています。そして三首目に「花冷え」を使うことで三首に一貫して「桜」のイメージを持たせています。
連作をつくる際はすべての歌を感情や言葉遣いが「強い歌」にはせず合間に「つなぎの歌」をはさむことで全体の読みやすさや歌の引き立て合いを生み出すことができます。歌集を沢山読むと少しずつこのバランス感覚が身についてくると思います。
本記事のまとめ
・連作は「短歌を複数つなげて作るひとつの作品」。
・連作に何首使うかは決まっていない。自由に決められる。
・連作はタイトルも含めてひとつの作品。
・連作のなかには歌の強弱があると読みやすさや引き立て合いが生まれる。